2025年10月31日金曜日

プラチナ★シンガーズ

創立10周年記念、7回目の演奏会を、客席から見守る。
14ヶ月という長い練習期間を共に過ごし、本番のこの時この瞬間に全力できらりと輝く、合唱団ならではの魅力を久しぶりに外から感じ取って、いろいろなことに思いを馳せながら、感極まってしまいました。

今日がプラチナ初舞台の方もおられれば、11年皆勤継続中の方ももちろん。
そして今日が、合唱人生で最後の舞台になる方も、おそらくいらっしゃる。
そういう合唱団なんだ、プラチナは。

儚さと愛しさと天上の光がないまぜになったような、グノーの美しい「レクイエム」。
人は土に生かされている、日本語の力強さと優しさが染み入る、佐藤眞「土の歌」。
ピアノ伴奏の日々から羽ばたいてくださった、皆さんの歌声、とても良かった。

第1回演奏会でも取り上げた「土の歌」、あの時もそして今回も、大木惇夫による歌詞に心が震え続けました。
練習中に何度、静かに涙したことか。
いま思うとそれは、言葉の力であり、プラチナの皆さんの歌声の力であったんだなと。


来年1月の新シーズン開始に向けて、新しいお仲間の募集も始まっています。
13ヶ月かけて取り組むのは、フォーレ「レクイエム」と、木下牧子「光はここに」。
2027年2月3日の第8回演奏会の日に、65歳以上の方が対象です。
 ↓
プラチナ★シンガーズ 参加者募集ページ

私もまた最初から最後までご一緒します!
このままプラチナが続いていくと、少なくともあと20数年は(指導者・事務局含めても)私が最年少であり続けるわけですが…皆さんに倣って情熱と重心をたしかに持って音楽をしていきたいなと思います。

 地の上に花咲く限り よろこんで日ごと営み かなしみも耐えて生きよう 

2025年10月27日月曜日

ひとり琴 十一弦 〜琴線〜

今年もおかげさまで、無事終演しました。
雨の中お越しくださった、会場いっぱいのお客様、そして応援してくださったたくさんの方々、本当にありがとうございました❣️

風のように川のように音が流れ続けるトッカータと、アイデアの妙を味わえる変奏曲のペアリング、お楽しみいただけたでしょうか。

たくさんの作曲家が登場し、それぞれの才能と感性が豊かに次々と開花し続け(しかも全て大輪の花ばかり)、私はすっかり栄養分を吸い取られました…自分で計画しておきながら。

加屋野木山さん製作のチェンバロ「五郎君」、昨年の《ひとり琴》でデビューしてからの1年間、いろんな場所でいろんな方に弾いてもらい成長して、とても良く鳴り、たくさん助けてくれました。
本番前に何度もこの楽器で練習させていただき、少しずつ仲良くなって、当日はしっかり相棒になってくれたと思います。

そして、いつも広いお心で自由に会場を使わせてくださる、Gallery鶉のオーナー様にも、心からの感謝を。
他所では得難いあの空間の雰囲気が、《ひとり琴》を続けていく上で大きな支えと喜びになっています。
昨日は演奏中に、外の鳥の声が聴こえてきて幸せでした🌼

来年は何を弾こうか。
11月初旬の開催を目標に、これからまたゆっくりと、練っていきます😌

🍁 出演情報 更新しました

2025年10月15日水曜日

急に寒い…

年を追うごとに、曲のテンポ設定が少しずつ遅くなっているような…何年も前に弾いた時の、時間のメモを見てびっくりしたり。
チェンバロの個体差やタッチの状態を敏感に感じ取ろうとすることはいつもすごく大切で、その楽器の最高の音を引き出したいと思いながら弾いていると、結局は8フィート1本で弾くのが一番心地良く、全部それでいいんじゃないかと思ってきてしまう…とはいえ、聴く人にとって楽しめる変化をつけるためにストップ計画をいろいろ練ったり。
そんな昨今。

先日アイゼナハ音楽院の秋の発表会が無事終わりまして、チェンバロの皆さん、そしてアンサンブルでご一緒した皆さん、本当に頑張ってくださいました。
きっとそれぞれに緊張や興奮もしつつ楽しんでくださったはず。
次回がもう待ち遠しい!

最後の講師演奏という緊張感のあるコーナーでは、軽井沢に引き続きマルシャンを。
もはやちょっとしたマイブーム。
いつかまた、じっくりね。

《ひとり琴》2週間前を過ぎ、いよいよ本番楽器をお借りしての練習を開始!
楽器にヒントをもらうことはとても多くて、一気に練習の密度が濃くなり、焦点が合い始めます。
しばらく弾いてちょっと飽きると、美しい木や装飾を観察し出して、またあっという間に時間が…。

13時開演:完売 ありがとうございます!
16時開演:残席わずか どうぞお早めの御予約を!


これが終わると来月にはまた楽しみな本番が立て続けにあり、その中のひとつが(六花亭オタク念願の)真駒内六花亭ホールでのコンサート🌺
11月に入ったら、六花亭愛に溢れた熱い長文と共に宣伝を、と思っていたら、なんと公演1ヶ月以上前にも関わらずチケットが完売したとのこと…札幌の音楽ファンが六花亭へ寄せる信頼の証ですね、素晴らしい。

🍁 出演情報 更新しました

2025年10月8日水曜日

触れる

今日ついに金木犀の香りを捕捉!
嬉しいなぁ、秋が来ましたね😌
夕焼けが美しくて足が止まるし、夜はベランダに椅子を出して、のんびりと月見酒…良い宵。

音楽をやっている(楽譜を読む)人は、電線を見て五線譜を思い出すことがあるのでは。
送電塔があると、電線もいっぱい。
鳥がドに留まってるなぁとか、月がラの音だなぁとか。

とはいえ、楽譜が5線で表されるのが普通になったのは、実はバロック中期辺りからなのです。
写真左の楽譜はイタリアのG.フレスコバルディ(1583-1643)のトッカータで、右手は6線、左手は8線。
右の楽譜はドイツのJ.J.フローベルガー(1616-1667)のトッカータ、こちらは右手は6線、左手が7線。

見慣れないとびっくりしてしまうし、これでパッと弾くのは難しいですよね…私もまだ全然慣れません。
この2曲は今度の《ひとり琴》で演奏しますが、使っているのは現代の五線譜です😅
にしても、フローベルガーの楽譜の飾り文字、本当に手が込んでいて美しい。

記譜法や調性の仕組みがだんだんと規則化・統一化されて、(いわゆるクラシック音楽の)地盤を固めたとも言える、バロック期の音楽の流れを追体験するのは、つくづく面白いなと思う毎日です。

🌟 10月26日《 ひとり琴 十一弦 〜琴線〜 》🌟
おかげさまでチケットが残り少なくなってきました。ぜひお早めにお求めください!


🍁 出演情報 更新しました